除夜の鐘 祈りとともに

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2016年12月

今年も残りわずかとなりました、皆さまお忙しい毎日をお過ごしのことと思います、

浄土宗新聞12月号に『除夜の鐘 祈りとともに』という記事が掲載されています、紹介します。

 

 

 東京・増上寺 鐘楼

 

 

 

 

 

 

 

 

 京都・知恩院 鐘楼

 

 

 

 

 

【年末の過ごし方も様々である。帰省して過ごす家族がある一方で、海外へ出かける家族もある。海外旅行も楽しいだろうが、静かに日常の中で新年を向かえようとする人々の姿も尊い*除夜の鐘は、百八煩悩の数だけ撞くのが基本とされる。除夜のとは旧年を除くの意であり、その鐘の音に乗せて、1年のうちに重ねた罪とその心を懺悔(さんげ)し、清らかな心をもって新年を迎える*法然上人の時代、平家の盛衰を描いた『平家物語』では「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、諸行無常(しょぎょうむじょう)の響きあり」と語られる。当時は、遠き天竺(てんじゅく・インド)のお釈迦さまのお寺でも、鐘が無常の響きを伝えていたと当然のように思っていたのだろう。しかし、残念ながらインドの寺院には日本人の考えるような鐘は無い*浄土宗の本山には名鐘が揃う。知恩院の大鐘は、4月の御忌大会(ぎょきだいえ)と除夜の鐘以外には聞くことができない。親綱1人・子綱16人でのぞむ大掛かりなもので、多くの参詣者が見守るなか、親綱を持った撞き手が仰向けにぶら下がるように全身をのけぞらせて撞く*増上寺の大梵鐘(だいぼんしょう)は「今鳴るは芝(増上寺)か上野(寛永寺)か浅草(浅草寺)か」と江戸時代に詠われている。今でも毎日、朝夕の2度撞かれ、夕方の鐘では、鐘楼堂を多くの人々が囲み耳を澄ませる。除夜の鐘は一打目は御法主(ごほっす)により、その後は一般の方々によって撞かれる*全国では震災で被害を受けるなど様々な状況のなかで、年の瀬を迎える方々も多い。先立たれた家族やご先祖さまに向けるお念仏もまた、今を生きる私たちの心からの願いである。皆の幸せを望む思いをもって、新たな年をお念仏の声とともに迎えたい。「いつしかと今年も暮れぬ今年はと思いしこともいたずらにして」(知恩院76世・増上寺70世 福田行誡上人)】

( 以上、 浄土宗新聞12月号より )

 

 

 

 

『知恩院・除夜の鐘』の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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